目の症状と病気
このような症状はありませんか?
普段の生活の中では初期症状に気付かないことがあります。症状を自覚し始めた時には病気が進行している場合があります。あらゆる眼科疾患を診療しています。気になる症状や不快感がありましたら、些細な症状でも、お気軽にご相談ください。
目が見えにくい
虫が飛んだように見える
ものがゆがんで見える・中心部が暗く見えにくい
目が赤い・充血する・目やにがでる・目がかゆい
まぶたが腫れる・しこりがある
糖尿病がある
近視
近視とは、目に入ってきた光が網膜より手前で像を結び物がぼやけて見える状態です。近くのものはよく見えますが、遠くのものはぼやけてしまいます。近視の原因は、親が近視のばあい子供も近視になる可能性が高いため、遺伝的な要因と、勉強・読書・テレビ・ゲームといった近くを見る作業を長く続けて起こる、環境的な要因が関係すると考えられています。
遠視
目に入ってきた光が網膜より後ろで像を結んでしまうのが遠視です。遠くのものも、近くのものもピントがぼやけてしまいます。生まれたばかりの赤ちゃんは、うまく目を動かすこともできず、視力も弱いのです。日々ものを見ることで、少しずつ視力が発達していきます。しかし、生まれつき遠視の場合、ものをぼんやりと見ているため視力の発達がせずに弱視になる場合があります。また、そのままピントあわせを行わないでものを見ていると、はっきりと見えないため、目が内側によってしまい、遠視から斜視になる場合もあります(内斜視)。
老眼(老視)
老視(老眼)とは、眼内でピント合わせをするレンズ(水晶体)の弾力性が加齢により低下して、調節力が弱まった状態をいいます。つまり、ピントが遠くも近くも合づらくなるために、見えにくくなります。40歳前後から始まり、誰もがなる眼の老化現象の1つです。遠方のものに焦点が合うことの多い遠視の人は、老視の症状をより早く自覚することが多いようです。近視の人はもともと近くに焦点が合いやすいため老視の症状を自覚しにくいといえますが、遠くを見るために用のメガネをかけた状態で近くのものがぼやけるなどの症状が出現します。
弱視
視力発達の大切な時期に何らかの原因(斜視、遠視、白内障、眼瞼下垂など)があると、視力が正常に育たないことがあり、これを弱視と言います。弱視の治療は、視力発達の時期を過ぎてからでは非常に難しくなります。
弱視は、保護者が日常生活からでは気づきにくい病気のため、以下の症状がある場合には早めに精査を受けましょう。
・片目をつぶって見る
・目を細めて見る
・テレビに近づいて見る
・頭を傾けて見る
・顎を上げて見る
・絵本を読んでいると根気がなく、飽きやすい
白内障
白内障とは
目をカメラに例えると、目の水晶体は、カメラのレンズになります。その水晶体が灰白色や茶褐色に濁り、物がかすんだりぼやけて見えたりするようになる病気です。ごく初期 のうちはほとんど自覚症状はありません。水晶体の混濁が進行してくるに伴って段々ぼんやりとかすんで見えるようになってきます。最も多い症状としては、徐々に視力が低下して、目がかすんでいく気がする。などがあります。
白内障の原因
白内障はさまざまな原因で起こりますが、最も多いのは加齢によるものであり、これを「加齢性白内障」と呼んでいます。個人差がありますが、誰でも年をとるにつれ、水晶体は濁ってきます。加齢性白内障は一種の老化現象ですから、高年齢の人ほどよく多く発症します。最近では、アトピー性皮膚炎や糖尿病などの合併症として、若い人の発症が増えています。その他、母親の体内で風疹に感染するなどが原因で生まれつき白内障になっているケースや、目のけがや薬剤の副作用から白内障を起こす場合もあります。
白内障の治療
白内障の治療法は、点眼や手術です。進行を抑えるために点眼薬や内服薬を処方します。視力を改善するには、手術で水晶体の濁りを除去する必要があります。
白内障の手術について
ぶどう膜炎
ぶどう膜炎とは
ぶどう膜とは、虹彩、毛様体、脈絡膜という、目の大事な3つの組織を総称したものです。このぶどう膜が炎症を起こすと“ぶどう膜炎”と言います。様々な原因で発症しますので、ぶどう膜炎であると診断されたら、そこから本格的な検査が始まると思ってください。多種多様の原因、病状がありますし、まったく関係のなさそうな別の病気が元になっていることも考えられるので、原因追究のために大学病院など大きな機関で検査をすることもあります。
ぶどう膜炎の原因
細菌、ウィルス、寄生虫などによる感染性のものや免疫異常によるもの、糖尿病などの全身疾患に合併するものなどがありますが、約半数では原因がわかりません。
ぶどう膜炎の治療
発生した場所や、感染した菌、ほかの病気の合併症として発症した場合、ほかの病気が併発した場合など、その状況により治療方法も様々です。 一般的には副腎皮質ホルモン(ステロイド)剤と散瞳剤を使います。ステロイド剤はぶどう膜の炎症を抑えるのに大変有効な薬です。点眼液と内服薬、結膜下注射があり、症状に応じて使います。医師の指導のもとできちんと治療することが大切です。ぶどう膜炎は、炎症が治まるまでに時間がかかることが多く、さらに再発を防ぐためには、その後も定期的な診察を受けることが必要な長期経過観察が必要な病気です。
後部硝子体剥離
後部硝子体剥離とは
目の内部を満たす硝子体は、若い頃であれば通常透明なゼリー状です。この硝子体が加齢とともに変質し、繊維状の物質や濁りなどが生じてゼリー状から液状へと変化します。このため硝子体の中で水の塊ができ、これが巨大化すると硝子体が後部の網膜との接触部分から離れます。これを後部硝子体剥離と言います。飛蚊症になることがあります。
後部硝子体剥離の原因
後部硝子体剥離が起こると、飛蚊症になることがあります。飛蚊症とは明るいところや白い壁を見た時に、視界に黒い点や糸くずのようなものが見える症状です。眼の前に蚊が飛んでいるように見えることからこの名前がついています。眼を動かすと、硝子体の中のにごりもゆらゆら動き、それに伴って瞳孔から入ってきた光でできるにごりの影も揺れ動きます。そのため眼を動かすたびに、浮遊物が飛んでいるように見えます。後部硝子体剥離の時は、もともと視神経乳頭の周囲にあたる丸い輪の形をした硝子体のにごりが網膜の近くに浮かぶことになり、これが影を落として飛蚊症として自覚されます。また、後部硝子体剥離が起こる時に、網膜と硝子体のくっつきが強い部分の網膜を引っ張り、この刺激が光刺激として脳に伝わると、「ピカピカ光っているものが見える」「稲妻が走っている」などの、光視症と呼ばれる症状が現れることもあります。
後部硝子体剥離の治療
生理的なものなので、特に治療は必要ありません。ただし、視野が欠ける病的なもの(網膜剥離など)かそうでないか判断することはできませんので、症状が急激に変化した際は、眼科で検査を受けて下さい。
加齢黄斑変性
加齢黄斑変性とは
加齢黄斑変性症は、高齢者に発症する病気で、加齢により網膜の中心部である黄斑に障害が生じ、見ようとするところが見えにくくなる病気です。加齢黄斑変性は一般には馴染みの薄い病名かもしれませんが、欧米では成人の失明原因の第1位で珍しくない病気です。日本では比較的少ないと考えられていましたが、社会の高齢化と生活の欧米化により近年著しく増加しており、失明原因の第4位となっています。50歳以上の人の約1%にみられ、高齢になるほど多くみられます。比較的最近まで治療法がなかったのですが、最近いくつかの治療法が新たに開発されて、早く見つければある程度の視力が維持できるようになってきました。
加齢黄斑変性の原因
網膜に栄養を送っている脈絡膜という組織に新生血管という血管が生えてくることが原因です。これは、正常な血管とは異なり、血管の中の水が漏れ出てむくみを来したり、出血をひきおこしたりします。黄斑変性のタイプには、脈絡膜新生血管を伴う増殖膜が広がって、黄斑部の出血や浮腫が原因で黄斑部が破壊されていく滲出型と、黄斑部が徐々に枯れるように薄くなっていく萎縮型の2つのタイプがあり、日本では前者のほうが圧倒的に多くみられます。
加齢黄斑変性の治療
滲出型の加齢黄斑変性症にはいくつかの治療法があります。治療の目的は脈絡膜新生血管の拡大を抑え退縮させ、視力を維持あるいは改善することです。抗VEGF薬を注入する治療を行い病気を進行させないようにします。
眼底出血(黄斑浮腫)
眼底出血(黄斑浮腫)とは
眼の奥、特に網膜に出血する事を総称して眼底出血と言います。糖尿病網膜症、加齢黄斑変性(別項参照)のほかに網膜静脈閉塞症、強度近視等原因はさまざまです。出血した場所によりますが視力の中心である黄斑部に出血した場合視力はかなり低下します。
眼底出血(黄斑浮腫)の治療
それぞれの原因治療をします。多くの場合、黄斑部に浮腫(むくみ)を発症している事が多いので治療は簡単ではありません。 内服薬で出血の吸収を期待します。又、血管が閉塞して新しい血管が出ていたらレーザー治療をします。 黄斑部に浮腫がある場合もレーザー治療を行う場合もありますが、抗VEGF薬(新しい血管の成長を抑えたり、血管からの漏れを止める作用)の眼内注射し治療します。
網膜剥離(裂孔)
網膜剥離(裂孔)とは
瞳の一番奥に眼底というところがあり、そこに光が当たって我々は光を感じることが出来ています。この眼底には網膜という、丁度カメラでいえばフィルムの働きをする薄い神経膜が貼り付いていて、この網膜は光を感知し、それを電気信号に換えて脳へ送ることで、我々は”見える”わけです。この網膜が眼底から剥がれてしまう病気が「網膜剥離」です。網膜が眼底から剥がれてしまうとフィルムとして機能せず、物が見えなくなってしまうのです。
網膜剥離(裂孔)の治療
レーザー網膜光凝固術
網膜剥離になる前の網膜裂孔に対して行われる治療です。レーザー光を網膜裂孔の周囲にあてて網膜を眼底にしっかり付けて、裂孔が広がったり網膜が眼底から剥がれないように補強する治療です。
手術
眼球の周りにシリコンベルトを巻いて、眼球を外から圧迫して治す方法(裂孔閉鎖術)や、眼球の中に空気を入れす治す方法(硝子体手術)などがあります。いずれも1~2週間程度の入院が必要です。
緑内障
緑内障とは
緑内障は、視神経に異常が起こり、目が正常な機能を保てる「適正な眼圧」以上の眼圧等によって視神経が圧迫され、視野や視力に障害が起こる病気です。日本での失明原因第1位の病気です。
眼圧が高くなるのは、何らかの原因で房水の産生と排出がアンバランスになるためで、その結果、視神経が萎縮し、視野(目を動かさずに見える範囲)が狭くなります。 厚生労働省研究班の調査によると、我が国における失明原因の第1位を占めており、日本の社会において大きな問題として考えられています。
日本緑内障学会の報告では、40歳以上の方の20人に1人が緑内障であるとされております。その中でも、自分が緑内障と気付かずにいて眼科受診時に初めて病気を指摘された方が約8割をしめていたことも重ねて報告されており、今後も患者数が増えていくことが予測されます。高血圧や糖尿病などの慢性疾患と同様に、ご自分の病気を理解し、医師の指示にしたがって定期的な受診をおこたらず、じっくりと治療に取り組むことが大切です。
結膜炎
結膜炎は白目に症状が現れるため、ちょっとした充血でも心配になることが多いようです。原因としては、細菌性、ウイルス性のほか、花粉やハウスダストによるアレルギー性が挙げられますが、症状は類似しているため、自分で判断するのは難しいものです。また、角膜に近い非常に敏感な部分なので、症状が進行すると角膜潰瘍を患ったり、ドライアイなど他の疾患を併発したりと、さまざまな影響を及ぼします。間違った判断で対処すると、なかなか治らなかったり、人にうつしてしまったりするため、気になる症状があれば受診して早めに対応することが大切です。
アレルギー性結膜炎(花粉症)
アレルギー性結膜炎とは
目に花粉やダニなどのアレルゲン(アレルギー反応を引き起こす物質)が付着して、結膜(まぶたの裏側と白目の部分)に炎症を起こす病気です。花粉などが原因で特定の季節にのみ症状があらわれるものを季節性アレルギー性結膜炎といい、有名なものにスギ花粉によるものがあります。一年中症状がみられるもの通年性アレルギー性結膜炎といい、ダニやカビなどのハウスダストが主な原因です。他に、子どもに多くみられる春季カタル、ソフトコンタクトレンズを使っている人にみられる巨大乳頭結膜炎などがあります。アレルギー性結膜炎の主症状として、眼のかゆみ・充血・涙目などがあります。
アレルギー性結膜炎の治療
アレルギー性結膜炎の治療の基本はかゆみ等の症状を軽くすることを目的に点眼薬で治療します。 治療には抗アレルギー点眼薬(抗ヒスタミン薬、ケミカルメディエータ遊離抑制薬)が主に使われます。重症の場合にはステロイド点眼薬や免疫抑制点眼薬などを使用する場合がありますが、効果が強い分、副作用に注意して使わなければなりません。ご自身のアレルゲンが特定できている場合はそのアレルゲンをできるだけ避けることが大事です。花粉が原因なら花粉の飛んでいる時期は外出を控えたり、ゴーグルなどで目を守りましょう。ダニが原因でしたら部屋をまめに掃除するなどアレルゲンの発生を防ぐことが症状を和らげることにつながります。
結膜下出血
結膜下の小さい血管が破れて出血したもので、痛みなどはありません。くしゃみ・せき、過飲酒、月経など原因はさまざまです。白目部分がべったり赤く染まるため、驚かれる方も多いですが、眼底出血ではないので慌てないこと。出血は1~2週間ほどで自然に吸収されますので、ほとんどの場合心配はいりません。
翼状片
翼状片とは
翼状片とは、角膜(目の黒い部分)に結膜(目の白い部分)が入り込んでくる病気です。黒目の中心に向かって鳥や飛行機の翼のような形に伸びてくるのでこのように呼ばれます。初期症状はありませんが、血管の多い組織のため、充血のように見えることもあります。瞳孔に達して目に入る光をさえぎったり、黒目をゆがめて乱視を生じたりすると、視力に影響することがあります。
治療
翼状片自体は悪性の組織ではないため、自覚症状がない初期の段階では経過観察、あるいは目薬などで様子を見ます。初期のまま進行しないこともありますが、進行して上に述べたような症状が出た場合は手術で切除します。
麦粒腫(ばくりゅうしゅ)・霰粒腫(さんりゅうしゅ)
麦粒腫(ばくりゅうしゅ)とは
自覚症状は「目がごろごろする」ような感覚です。実際、まぶたなどの眼の粘膜上にふくらみが見られます。麦粒腫は、細菌感染ででき、化膿することもあります。まつげの毛穴に存在する脂腺や汗腺に起こるもの(外麦粒腫)とまぶたにあるマイボーム腺(脂腺の一種)に起こるものがあります。(内麦粒腫)初めはまぶたに局所的な赤みが出現し、しばしば軽度の痛みや痒みを伴います。「まばたきをすると目が痛い」と気づくことが多いようです。
麦粒腫(ばくりゅうしゅ)の治療
軽症の場合、自然になくなるものもありますが、腫れが長い間ひかなかったり、何度も再発したりすることもあります。乳幼児などで症状がひどい場合は治療が必要ですが、普通はそのままほうっておいても2~3週間で自然に治っていきます。ほとんどがブドウ球菌感染ですので、症状に合わせた抗生物質の点眼薬、症状が重い場合は、内服薬や軟膏などが処方されます。早めに受診すれば、これらの薬で細菌の働きが弱められ、白い膿点が出る前に治ることが多いです。すでに膿点ができているときは、膿点を細い針先で突いて膿を出すと痛みが和らぎ、治っていきます。(危険ですので必ず医師の診断を仰いで、ご自分でなさらないように!)
霰粒腫(さんりゅうしゅ)とは
麦粒腫と似ていますが、霰粒腫はまぶたの中にコロコロとしたしこり(腫瘤)ができ、まぶたに触ると、クリクリと動きます。徐々にしこりは大きくなり、まぶたが重苦しいような不快感を覚えますが、痛みはありません。「しこり」だけの無菌性の霰粒腫ですが、時として細菌感染して炎症を起こして腫れる場合もあります(化膿性霰粒腫)。
霰粒腫(さんりゅうしゅ)の治療
しこり(腫瘤)が小さければ、そのままにしておいても問題ありませんが、しこりが大きくなると、不快感だけでなく、外見上の問題も出てきます。治療方法は、点眼薬と内服薬や軟膏を塗布します。早期は自然になくなるものもありますが、何度も再発すると悪性腫瘍であることもありますので、自己診断せず専門の眼科医に診察を受けてください。腫瘤が大きい場合は、眼科医で副腎皮質ステロイド薬を腫瘤に注射したり、まぶたの裏から瞼板腺を切開して、たまった内容物を出す手術を行います。
ドライアイ
ドライアイとは
涙は、悲しい時や痛い時に出るだけでなく、常に少しずつ分泌され眼の表面(角膜・結膜の表面)を薄い涙の膜でおおって保護し栄養を与えています。涙は角・結膜側から順に粘液層、水層、油層の3層構造をとっています。この涙が減って、眼の表面が乾いて、いろいろな症状を起こしてくる状態をドライアイといいます。
ドライアイの原因
一般的には、涙液の分泌は年齢とともに低下してゆき、とくに女性のほうが乾きやすくなる傾向があります。さらに、あとに述べるような環境要因が加わると容易にドライアイの状態になります。
ドライアイの治療
外から人工涙液を点眼して補うか、あるいは、分泌された涙を眼の表面で長く保たせるようにします。後者の方法としては、フードのついた眼鏡(ドライアイ眼鏡)をかけて涙の蒸発を減らす方法と、涙が鼻へ抜けていく通路をふさぐ方法が行われています。まぶたの縁の鼻側の端にある涙点というところが、その通路の入口にあたりますが、ここにお風呂の栓をするような形で涙点プラグというものを差し込むことによって、比較的簡単に通路をふさぐことが可能です。
ドライアイの注意点
ドライアイは、環境要因がその病状を非常に左右する病気です。コンタクトレンズ、エアコン、コンピュータ作業はドライアイを助長する3大要因なので、症状がひどい時は、コンタクトレンズの装用をやめる、コンピュータの作業時間を減らすなどの注意が必要です。乾くからといって点眼薬を使いすぎると、そこに含まれている防腐剤によって角膜の表面が余計に傷んでしまうので、点眼の回数が多い場合は、防腐剤を含んでいないものを使用するようにしましょう。
眼精疲労
眼精疲労とは
目を使うことで「目が疲れる」といった症状はよくありますが、通常は休息や睡眠をとることで回復します。しかし、十分休んでも目の疲れや眼痛などの眼症状、頭痛や肩こりなどの全身症状が良くならないものを眼精疲労といいます。
眼精疲労の原因
一番多い原因はメガネやコンタクトレンズの不適正(老視での凸度数不足、近視の凹度数強すぎ、遠視の凸度不足)です。他にドライアイで眼の表面の状態が悪いと、みるみる見づらくなり(実用視力)疲れます。 緑内障のごく初期の時も眼精疲労が出ますし、黄斑変性症など網膜の病気でも疲れ眼になります(余力の減少のため)。外斜位(大変に多い)でも疲れ眼の原因になる事があります。パソコンのしすぎなど外からの負荷が多い時はもちろん(30分の作業に5分の休息ペースが必要)、貧血や低血圧、胃腸弱など体が弱っている時などは、少しの負荷でも症状は出ます。
眼精疲労の治療
原因によって対応も様々です。視力低下などが原因の場合、メガネやコンタクトレンズが必要になりますし、今までに使っていたものが合っていない場合は作り直すことで改善されます。年齢とともに視力や見え方も変わってきますので、定期的な検診をお勧め致します。他にもビタミンが入った点眼薬や内服薬が眼精疲労の改善に有効であることもあります。
糖尿病網膜症
糖尿病網膜症とは
糖尿病の3大合併症の一つで、糖代謝異常に伴い、眼の網膜が傷み、視力低下が起きる病気です。 近年、糖尿病の患者数は増え続けていますが、糖尿病は合併症の怖い病気で、腎臓や神経、そして眼に現れることが多く、これらは三大合併症といわれます。 網膜は眼底にある薄い神経の膜で、瞳から入った光の明暗や色を感知するという重要な役割を持っています。網膜には無数の細かい血管が張り巡らされていますが、血糖が高い状態が長く続くと、血管に多くの負担がかかり、網膜の細い血管は少しずつ傷み、変形したりつまったりします。糖尿病網膜症は、糖尿病になってから数年〜10年以上経過して発症するといわれていますが、単純糖尿病網膜症、前増殖糖尿病網膜症、増殖糖尿病網膜症と徐々に進行してゆき、最悪の場合硝子体出血や網膜剥離を来たし失明に至ります。
糖尿病そのものも自覚症状の少ない病気だということに加え、網膜症も初期の段階では自覚症状がほとんどないので、糖尿病性網膜症は成人の失明原因として非常に大きな比率を占めているのが現状です。 糖尿病と診断された人は目の症状がなくても定期的に眼科眼科の検査を受けるようにしましょう。